2019/03/24 2019/04/06

【不登校生の保護者インタビュー】子どもへの向き合い方が変わった転機 vol.1

保護者の方に、我が子との向き合い方を伺う『不登校生の保護者インタビュー』。
今回は「子どもへの向き合い方が変わった転機」をテーマに、保護者向け相談サービス「不登校ママサロン」の相談員としても活動するママ「しらゆき」さんにお話を伺いました。

◆しらゆきさんのご紹介

この春から高校1年生になる娘(小学三年生より不登校)を育てるママ。Rizの運営する保護者向け相談サービス「不登校ママサロン」の相談員として活動する他、ご自身のブログでも子育て経験談を発信されています。

プロフィール詳細はこちら

Q. はじめて子どもが不登校になったとき、どのようなことを感じながら関わっていましたか?

もともとは共働きで私自身に余裕がなかったせいもあり、子供達の気持ちを聞くことなく「学校に行くのは当たり前」という接し方をしていました。

そのことに対して、子供達から不平不満を言うのは許さない、という無言の圧力をもしかしたら子供達は感じていたかもしれません。

なので親の言うことを素直に聞くよう、いわゆる「いい子」に仕立てていました。

そんな子供だったので、小学生しかも低学年(3年生)で学校に行きたくないなんて言うはずがないと思い、きっと病気か学校で何かあったんじゃないかと考えました。

また、何をわがままを言っているんだという怒りも感じながら関わっていました。

なかなか動かない子供のランドセルを引っ張って、門から引きずり出してランドセルを蹴ったこともあります。

子供の気持ちを尊重しようなんて思いもよらなくて、ただ毎日生きていくのに忙しく、私の手を煩わせないで!学校に行くことくらいなんでもないでしょ!と思っていました。

とにかく原因探しに躍起になって、その原因がわかって問題を解決さえすれば学校に行けると信じて動いていました。

Q. そのような関わり方のとき、子どもの反応はどうでしたか?

「学校に行きたくない」と言うと私に叱られるしがっかりすることがわかっているので、夜になると翌日学校に行けるよう準備を初めて「明日は行くよ」と言うようになりました。

だけど翌朝になると「頭が痛い。お腹が痛い。」と言ってギリギリまで布団から出られず、結局学校をお休みするということを繰り返していました。

頭では「お母さんに叱られるから学校に行かなきゃ」と思っていて、でも心では「学校に行きたくない」と思っていたので、それが朝になると頭痛と腹痛という形になって表れていたんだと思います。

そんなストレスを感じながら毎日過ごしているうちに、笑わなくなり不眠症となり、最後は話ができなくなってしまいました。

Q. 子どもとの関わり方が変わった転機があれば教えてください

どうしたらいいのか私も途方に暮れていた時、子供から「こんな子供でごめんなさい。生まれてこなければ良かった。死にたい。」と言われたのが、考え方を変えたキッカケでした。

たった8歳の子供に「死にたい」と言わせてしまったことが申し訳なくて、そんな自分をとにかく責めました。

だけどそこから、生きていてくれればそれでいい、学校なんて行かなくていい、と心から思えるようになって「学校に行かない」選択肢を考えられるようになりました。

Q. 現在はどのようなことを大切にして子どもと関わっていますか?

子供の人生なので、子供の意思を最優先にしています。

決して親の意見を押し付けないように気を付けながら、子供のやりたいことを出来る範囲でサポートするように心がけています。

また、否定するような言動にも気を付けています。

子供が元気になると、いろいろとやりたいことが出てきます。

「私〇〇がしたい」と言うようになったら、まずは何でも「いいと思うよ。やってみたら。」と言うようになりました。

お金がかかることに関しては、話し合って”ここまでしか出せないけどどうする?”と子供の判断に任せています。

例えば「私、カナダに留学したい。」と娘が言いました。

以前の私だったら「学校に行かないのに留学なんて出来るわけないでしょ。」という言い方していましたが、今は「いいね。英語勉強してバイトしてお金ためれば留学できるよ!」と話しています。

本人も「じゃあどうやって英語勉強したらいいかな?」と、前向きに次にすることを考えられるようになりました。

Q. 親の変化によって子どもに何か変化はありましたか?

ありのままの自分でいいんだ、と子供が自信を持てるようになったようです。

そこからやりたいことがどんどん出てきて、好きなようにやらせるようになったらイキイキするようになりました。

子供が元気な姿が本当に嬉しく思うと同時に、子育てってこういうことなんだ、と少し子育てに関して理解できたように思います。

衣食住を与えるだけが子育てではなくて、心もちゃんと育ててあげないといけないのだと、子供を通じて学ぶことができました。

子供が色々なことに興味を持って挑戦するようになったら、「実は私はすごいんだよ!」と自画自賛しています(笑)

子供自身が「やればできる」というのを身をもって感じているようです。

一方で、やりたくない事は絶対にやらない、という強い意志もありますが、そこは本人が自分で選択していくことなので口出ししないようにしています。

「死にたい」「ダメな子でごめんなさい」「生まれてこなければよかった」と言っていた子が、今では「お母さんは子供が死んだら生きていけないね」とか「私がいて良かったね」とか「お母さんはいつも”いいね”って言ってくれるから嬉しい」と言うようになりました。(*^^*)

実は、先日、中学校の卒業式後に娘から手紙をもらいました。涙なくしては読めない手紙でした。

もしかしたら、不登校生の気持ちを理解する手助けになるのではないかと思ったので、娘からの手紙を公開したいと思います。

※お子さんからの許可をいただいたうえ掲載しています

お母さんへ

手紙を書く機会はあまりないから、この手紙で今までずっと言いたかった事を言うね。

昔のうちは知らない内に暗闇にいて、光が全く見えなくて、歩く道なんて暗闇にいるから見えなかった。毎日早く夜が来てほしくて、でも目を閉じれば朝が来る、地獄の時間がやってくるから目を閉じれなかった。
そうしたら夜中にすごく怖い話し声が聞こえることに気がついた。
耳をすまして聞いて見ればうちのことだった。話を聞いてほぼ毎日声を出さずに泣いていた。そうしているうちに朝が来てお母さんに起こされていた。
でもいつも体に力が入らなくて、寝足りなくて、行きたくなくて。でもお母さんになんて言えばいいのかわからなかった。「もう学校に行きたくない」この一言はいつものどまで出かかっていたけど、何て言われるかわからない恐怖が蓋をした。こんな自分は生きていなくてもいいんじゃないかと思っていた。

でも今のうちは光が見えていて、大草原にいる。道のない、さえぎるもののない大草原はどこへだって行ける。無限大の可能性がある。今は毎日が楽しくて仕方がない。夜が来たら早く明日になってほしくて仕方がない。毎日が天国みたい。夜に怖い話し声は聞こえなくなって、今聞こえてくるのは楽しそうな笑い声。
今では毎日自分で朝起きて、自分の時間を使って夢探し。
自分は何になるのかな、自分がしたいことは何かな、自分はどんな人になってるのかな。

今こうやって思えてるのは全部お母さんのおかげだよ。
「いつ、どこで才能が開花するかわからない。やりたいと思ったことはなんだってやらせてあげたい。」って言ってくれたこと本当に嬉しかったよ。その言葉を聞いたから今、何だって「これやってみたい」って言えるよ。あの日「(長女)のこと何も心配してないよ」って言ってくれたこと本当に嬉しかったよ。前のお母さんはうちのことをずっと心配してたから。あと、それと同時にうちはもう大丈夫って自分で思えたよ。
「(長女)は(長女)の道を歩くんだね」って言ってくれたこと本当に嬉しかったよ。
お母さんがうちを理解してくれたんだって思ったから。

今では人と出会うのが一つの楽しみになったよ。
前は大人なんて信じられなかったけど、信じられる大人もいることに気づいたよ。今では人に恵まれすぎて、今後が不幸になるんじゃないかってくらい今、幸せだよ。多分、お母さんじゃない人がお母さんだったらうちのことは見捨てたんじゃないかな。でもお母さんはちゃんとうちを支えてくれたね。
ちゃんとうちが1人でも歩ける道を一緒に探してくれたね。
今ではすごくかわいがってくれるね。

うちは生まれてきたときから、お腹の中にいたときから恵まれてたんだね。
今では死にたいって言ってた日々が嘘みたいに幸せだよ。
生きてなかったらこんな幸せは感じてないよ。

おかあさん、生んでくれてありがとう。

Q. 最後に、現在子どもとの関わり方に悩んでいる保護者へのメッセージをお願いします

世間体だったり、周りの目が気になってしまいますが、一番大切なのは“子供の気持ち”。

あとは子供の“生きる力”を信じること。

簡単ではないけど、この二つがキーポイントだと感じています。

「学校」という大人が作ったシステムにとらわれず、子供目線で関わるようになって、家の娘は元気になりました。

勉強より、社会性より、一番大切なのは子供が心身ともに“元気”でいることです。

「学校に行くこと」ではなく「元気になること」を最優先に関わってみるといいと思います。

◆しらゆきさんのご紹介

この春から高校1年生になる娘(小学三年生より不登校)を育てるママ。Rizの運営する保護者向け相談サービス「不登校ママサロン」の相談員として活動する他、ご自身のブログでも子育て経験談を発信されています。

プロフィール詳細はこちら

「不登校の教科書」無料公開中!

Rizでは、これまで多くの不登校生とその保護者を支援してきた経験をもとに作成した「不登校の教科書」を無料公開しています。不登校生の保護者にとって参考となる情報をすべて掲載しているので、ぜひ一読ください。

不登校の教科書の詳細はこちら
ママだって悩んでもいい!『不登校ママサロン』参加者募集中。

Rizでは保護者のためのオンラインサービス『不登校ママサロン』を提供しています。不登校の子どもを育てた経験のある10人のママ相談員たちに、メールでいつでも個別相談できるサービスです。

不登校ママサロンの詳細はこちら
不登校生のためのオンラインサービス『Rizオンライン』運営中!

Rizオンラインは、不登校経験のあるRizスタッフたちと自宅にいながら交流・相談できるサービスです。遠方に住んでいる子どもや、家を出ることがしんどい子どもに、少しでも安心できる時間を作りたい想いで運営しています。

Rizオンラインの詳細はこちら

このブログと一緒によく読まれているブログ