- 不登校の子育て経験者があなたの悩みに回答する「保護者のお悩み相談室」。今回は『娘の居場所をどうやって見つけてやればいいのか教えてください』という悩みを相談してくれた「くま」さんに、相談員「トミヒロ」さんから回答をいただきました。
くまさんのお悩み
我が家の娘は現在中学2年生です。中学1年の7月から頭痛が始まり、夏休みは寝たきりで過ごし、夏休み明けから学校に行けなくなりました。
近所の公共のフリースクールを勧めたのですが どうしても学校に行きたいという本人の希望により、10月ごろから少しづつ時間を決めて登校し中学1年の3月には1日学校で過ごせるように戻りました。
しかし、2年の7月ごろにクラスでトラブルがあり遅刻早退がちになり、なかなか1日学校にいることが出来なくなってきました。2年のこのクラスが苦しいようです。
あんなに学校に行きたがっていた娘ですが、登校がかなり苦しいようです。
以前に行った公共のフリースクールようなところに2週間弱通ってみましたが「私の居場所ではない」と感じるようで、行き場がなく苦しんでいます。
授業が受けたい… 高校に進学したい…というのが娘の希望です。
小学校までは、勉強に自信のある子だった事もあり現在の全く勉強できない自分が納得いかない様子です。登校を再開してから家庭教師→個別塾と勉強のサポートはつけていますがなかなかやる気が続かないようで学力は戻らない状態です。
家でのんびり過ごすのもどうかな?と思うのですが人との関わりは嫌いではないコなのであまり向かないような気がします。
転校も考えましたが、
現在、安定剤を服用している娘に転校はストレスが大きすぎるのではないか…と悩んでいます。
一体、どうしてやったらいいのか…
娘の居場所をどうやって見つけてやればいいのか…どうか知恵をお貸しください。
相談員「トミヒロ」の回答
くまさん はじめまして!(^^)!相談員のトミヒロです。
くまさん、そして中2の娘さんやご家族の皆様のためにも、精一杯のお返事をさせて頂きます。よろしくお願いします。
ということで、いきなりですが
ぼくなりの結論から申し上げますね。
娘さんの居場所についてのことです…
居場所、それは間違いなく、
既に十分なモノが、
そこに ある!
ということです。
娘さんにとって今必要な居場所…自分の苦しさや喜びを、そのまま全部受け入れてくれる、安心できる場所。それは … くまさんであり、ご家庭ではないのでしょうか。
中1での頭痛以後、本当に大変だったと思います。
娘さんにとっては、長くキツい夏休みだったのでしょうね。そしてまた、それに向き合ってきた、くまさんにとって、心配で辛い時間だったと思います。
しかしながら、娘さんが体調を崩した以降のくまさんの働きかけ、それに対する娘さんの行動、これには本当に頭が下がりました。
どうしたらそんなにできるんだろうか。その思い、行動と決断に驚くばかりです。
だってですよ・・・・フリースクールをすすめた/本人の希望で10月から少しずつ登校へ向かう/2年のクラスの苦しさに、娘さんもくまさんも気づく/再びフリースクールに挑戦できる/「ここではない」という娘さんの新たな気づきと理解/授業が受けたい、進学したいという娘さんの前向きな思い、そしてそれを共有しているくまさん/その上での家庭教師・個別塾という具体的なサポート/家でのんびり過ごすのもありか、と考えられる幅広い許容/人との関わりは嫌いではないから…という、娘さんのとらえに基づいた新たな展開への模索/転校まで考える選択肢の多様さ…そしてそれは、ストレスが多いのではないかという深い考え/安定剤、つまりしっかりと医療とも連携した見守り・・・・
どうですか。こんなにもあるんですよ。
本当に素晴らしい!と、驚きです。
素敵な居場所があるからこその、できごとばかりだと思います。
親として・親だからこその様々な願いや思いがあると思います。でも、決して親として、“だけ”にならずに、いつも『娘さんを軸』として考え・提案し・具体的に行動している。
くまさんて本当に本当に、娘さんにとって、かけがえのない、素晴らしい居場所なんだと思います。
この素敵な居場所があれば、娘さんはまた動き出せます。
このまま行きましょう!それでいいんです。
ゆっくりでも、前にしっかり進んでいるじゃありませんか。
大丈夫ですよ。
ぼくだけでなく、われわれRizの仲間全員が応援しています。
娘さんと、じっくりといろんなことを話しながら、娘さんを軸としてゆったりとした気持ちで進んでくださいね。
くまさんのご家族様の幸せを、心よりお祈りしています。
最後に、蛇足となりますが、くまさんの相談文の中で、
居場所ではないと感じる「ようで」
なかなかやる気が続かない「ようで」
あまり向かない「ような気がします」
ストレスが大きすぎる「のではないか」
この「 」の部分が気になりました。
娘さんを思う優しい気持ちから、もしかしたら、くまさんは一人で苦しみを背負い込んで悩んでいるのではないかなと、心配になりました。
一方でこの「 」には、娘さんとの関わりに対するヒントもあるのかな、とも感じました。
もし機会がありましたら、Rizにまた訪問していただき、一週間のお試しなどを通じて一緒に考えさせて頂きたいです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
- ◆相談員「トミヒロ」について
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30年以上にわたって児童生徒たちやその保護者の方々と関わってきた経験を持つパパ。不登校ママサロンの相談員として活動する他、ご自身のブログで子育て経験談を発信中。不登校ママサロンを利用するとトミヒロに個別相談することも可能です。
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