2018/09/04 2018/09/13

フリースクールとは?費用や単位・学歴の扱い、過ごし方などを解説

フリースクールとは、なんらかの事情で学校に通わない小中高生たちが通う、民間の教育機関です。
お子さんから「学校に通うのがつらい」と相談された時、あるいは自分で「学校に行きたくない」と感じた時、味方になってくれる場所になります。

しかし、いざフリースクールを考えた時、「どんな過ごし方をするのか」「どれぐらいの費用がかかるのか」などなど、分からないこと・気になることがたくさん出てきますよね。
そこで今回は、フリースクールがどんなところなのか、フリースクールに興味を持った時どうすればいいのか、といったことをご紹介します。

目次
  • フリースクールってそもそも何?
    • どんな人が通うのか
    • フリースクール内での過ごし方
    • 出席認定・卒業資格・単位の扱い
    • 学歴の扱いと卒業後の進路
    • 通うのにかかる費用
    • サポート校・通信制高校・適応指導教室との違い
  • フリースクールの選び方
    • 通学距離・通学時間で選ぶ
    • 活動内容で選ぶ
    • 居心地の良さで選ぶ
  • フリースクールの探し方。通うまでの3step
    • 気になるフリースクールのリストアップをする
    • 資料請求をしてそれぞれの詳細を調べる
    • 実際に見学に行ってみる
    • 通いたいフリースクールが見つかったら

フリースクールってそもそも何?

フリースクール自体に決まった形はなく、日本では、主に不登校の子どもたちを受け入れる民間の教育機関を指します。
公的な学校ではないため、その目的により規模や形態、費用はさまざま。

「学校」とは異なる施設・機関はすべてフリースクールと総称されます。

マンションやビルの一室を借りて10人くらいの生徒・スタッフが過ごすところもあれば、100人以上の生徒が通うような大規模なフリースクールもあります。
現在、日本ではおよそ400~500の団体がありますが、不登校児・不登校生の人数から考えると、施設は足りていないのが実情です。

どんな人が通うのか

何らかの事情で学校に行っていない子が通うのが一般的です。
いじめや人間関係、授業・学習へのストレス、障害や病気、経済的事情・家庭の事情など、理由はさまざま。

フリースクールによっては、発達障害や知的障害などをもつ子に特化していることもあります。
ただ、すべてのフリースクールがその子にとって優しい環境になるとは限らないため、一人ひとりに合った場所を見つけることが重要です。

フリースクール内での過ごし方

フリースクールは場所によって過ごし方もさまざまです。
主に、以下3つのタイプに分類できます。

1.学校復帰支援型

学校復帰支援型のフリースクールは、「学校に通えるようになること」をゴールとしています。
そのために、学習面のほか、週5日制の規則正しい生活習慣を身に着けるためのサポートもおこなっています。

学校と同じようにカリキュラムを導入している施設が多いようですが、スクールカウンセラーが在籍していたり、相談をいつでも受け付けていたりと、精神的サポートが手厚いスクールもあります。

2.子どもの意思尊重型

学校復帰に重きを置いていないフリースクールも存在します。
このタイプのスクールの場合、学習についてもカリキュラムなどは準備せず、子どもの興味のある分野や学びたい科目についての指導をおこなうことが多いようです。

子ども自身が過ごし方を選択できるため、集団行動が苦手な子や、学校に対してトラウマのある子でも比較的通学しやすいタイプと言えます。

3.非日常体験型

クライミングやキャンプといったレジャーや、農業体験などの取り組みをおこなうスクールもあります。

学習面のサポートももちろんおこないますが、「自分らしさを大切にする」「チームでの協調力を磨く」といったことに重きを置いているスクールが多いようです。

学校に通わないことによる「学生時代の思い出の不足」が起こりにくく、相性が良ければ、子どもにとって楽しく通える場所となるでしょう。
過ごしているうちに、自然と集団活動への苦手意識が軽減される場合もあるのではないでしょうか。

出席認定・卒業資格・単位の扱い

出席認定はされるのか

フリースクールへの通学が、学校の出席として認められる可能性があります。
各学校の学校長の判断によるため、フリースクールを検討する際は、ぜひ学校へ確認してみてください。

尚、出席が認められる場合には、フリースクールに通うための定期券を買う際に、通学定期として購入できるようになります。

卒業資格について

フリースクールは公的な学校ではなくあくまで民間の教育機関であるため、卒業資格を与えることはできません。

そのため、義務教育機関である小中学生の場合は、もとの学校に在籍したまま、フリースクールに通うことになります。
公立の小中学校の場合は、出席日数などは関係なく卒業は可能であるため、在籍している小中学校の卒業資格が与えられます。

高校生の場合は、高校卒業程度認定試験(旧:大検)を取得することが、高校卒業と同等と認められています。
また、フリースクールと並行して、定時制高校や通信制高校に通って卒業することもあります。

学歴の扱いと卒業後の進路

フリースクールが公的な学校と認められていない以上、卒業証書や各書類は元々在籍していた学校が発行します。
学歴などを記入する際にも、在籍していた小中学校、高校の名称を記入します。

フリースクールを卒業した後は、高校や大学・短大・専門学校などに進学したり、就職したりとさまざま。
フリースクールによっては、通信制高校などと提携しているところもあります。

通うのにかかる費用

フリースクールに通う際の費用は、大きく分けて「月ごとにかかる費用(授業料)」と「入学時にかかる費用(入学金)」の2種類があります。
金額は団体によって異なりますが、文部科学省の調査による平均価格は以下の通りです。

授業料:約3万3千円/月
入会金:約5万3千円

参考リンク:小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う
民間の団体・施設に関する調査

サポート校・通信制高校・適応指導教室との違い

フリースクールと似た役割を持つ施設として「サポート校」「通信制学校」「適応指導教室」などがあります。
この4つにはどのような違いがあるのかを解説します。

サポート校とは

サポート校は、学校に行けない子どもの居場所であるという点においては、フリースクールと同様です。
また、サポート校も民間の施設であるため、卒業資格を得るには公的認可を受けている学校に在籍する必要があります。

フリースクールと違うのは、それぞれの施設が見据えている「ゴール」です。
サポート校の多くは通信制高校などと提携しており、「生徒が3年後に卒業できるよう支援する」のが、サポート校の役割です。

そのため、学習面での支援が充実しており、予備校や学習塾が運営している施設も多いようです。

通信制高校とは

通信制高校は、学校教育法によって、高等学校と定められています。
レポートやテストなどで単位を取得すれば、高校卒業資格が与えられます。

ただし、通信制高校は基本的に自分で学ぶ姿勢が必要となるため、3年間で卒業できるのは約30%程度だとも言われています。
そのため、サポート校・フリースクールなどを併用して、支援を受けながら卒業を目指す人も多くいます。

適応指導教室とは

適応指導教室は、教育委員会が運営している施設です。
登校拒否の児童・生徒への指導を目的として、学校の教室などを利用して設置します。

在籍校と連携しながら、教科指導や相談の受付などだけでなく、時にはカウンセリングや集団での指導もおこないます。

一定の要件を満たせば、適応指導教室で指導を受けた日数分、出席扱いにすることができます。

フリースクールの選び方

フリースクールとは何か、だんだんと分かってきたでしょうか。
次に、フリースクールを選ぶ時のポイントを3つ、ご紹介します。

1. 通学距離・通学時間で選ぶ

基本的にフリースクールは週1~5日、定期的に通うことになります。
通学距離が極端に長かったり、2時間以上かかったりしては、いくら良い環境であっても、通うだけで疲弊してしまいます。
また、時間や距離以外にも、利用する交通機関の混み具合や交通費、通学経路の街並みなども重要なポイントです。

特に不登校になると体力・精神力が低下します。
少しでも本人の通うハードルを下げるために、なるべく近い、通いやすいフリースクールを選ぶと良いでしょう。

2. 活動内容で選ぶ

フリースクールによって一日のタイムスケジュールや活動内容は多岐に渡ります。
イベントが定期的に開催されたり、プログラミングなど専門的な知識を学べたり、田んぼや畑などで農業体験ができたり……。

催し物があると刺激的で賑やかな生活にはなりますが、人によってはエネルギーを使いすぎてしんどくなってしまう可能性も。

多くのフリースクールが「一日の過ごし方」や「カリキュラム」といったものを公開していますので、ぜひどんな活動をしているのかもチェックしてみてください。

3. 居心地の良さで選ぶ

何よりも大切なのが、「本人がリラックスして過ごせるか」という点です。

中には「居心地が良すぎると復学や社会復帰が遠くなってしまうのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、不登校になった子にとって何より大切なのは、絶対的な安心感です。

ここに居ていいんだ。できないことがあってもいいんだ。自分には価値があるんだ。
そう思える環境で過ごすことが、子どもの心を癒し、次のステップへ進む足掛かりとなってくれます。

フリースクールの探し方。通うまでの3step

通いたいと思うフリースクールのイメージができてきたら、実際に探してみましょう。
……とはいえ、関東だけでも約50団体あるとなると、調べるだけでも疲れてしまいそうですよね。

今回は、フリースクールを検討してから通うまでを3つのステップにまとめました。

step1.気になるフリースクールのリストアップをする

まずは、インターネットで「地域名+フリースクール」「学年+フリースクール」などで検索してみてください。
そうして出てきたフリースクールのうち、気になるものをリストアップしていきましょう。

この時、対象年齢のチェックを忘れないようにしてください。
ほとんどのフリースクールが「小学生対象」「発達障害専門」など、年齢・学年などで対象者を限定しています。
せっかく見学までしてから「対象外でした」となってはそれまでの苦労が水の泡。
だいたいはサイトの分かりやすい位置に載っているはずなので、そこを確認してから詳細を見てみてくださいね。

参考リンク:全国フリースクール一覧

step2.資料請求をしてそれぞれの詳細を調べる

気になるフリースクールが見つかったら、資料請求をしてみましょう。
ほとんどのフリースクールが、活動内容や雰囲気が分かるような資料を用意しています。
実際に足を運ぶよりも格段にハードルが低くなりますよね。

特に見ておきたいのは、
・スタッフはどんな人がいるのか
・施設の内観の雰囲気はどうか
・一日をどんな流れで過ごすのか
といったところでしょうか。

資料請求をしたからといって、通わなければいけないとか、見学に行かないといけないといったことはありませんので、気軽に資料請求してみましょう。

step3.実際に見学に行ってみる

サイトや資料を見てみて「通いたい」「詳しく見てみたい」と思ったら、実際に見学をしてみましょう。
無料見学や無料相談を実施しているところがほとんどですが、事前予約が必須な場合が多いのでその点だけ注意してください。

尚、フリースクールによっては、保護者のみはもちろん、子どものみでの見学も受け付けています。
「いきなり子どもに紹介するのではなく、自分で見てみたい……」
「良さそうだと思ったら家族に相談したい……」
と思ったら、まずは一人での見学が大丈夫かどうか問い合わせてみましょう。

この時も、「見学に行ったら通わないといけないのかな」などと気にする必要はありません。
むしろ、複数のフリースクールを見てみたほうが、本人に合う環境なども見つけやすくなります。

実際に足を運んでみて、「通いたい」と感じたら、スタッフや運営者に訊いて入学手続きをしていきます。

通いたいフリースクールが見つかったら

通いたいフリースクールが見つかったら、忘れずにしておきたいことがあります。

1. 親子で意思を疎通させる

素晴らしい教育方針だからと親が思っても、子どもからすれば厳しい環境が息苦しいかもしれません。
子どもがリラックスできる場所だと思っても、親から見ると放任主義すぎて少々不安になるかもしれません。

子どもにとって通いたいと思う場所であること。
親にとって安心して通わせられる場所であること。

その2つが合わさって、初めてそこに安心して通学することができるようになります。

フリースクールは、何ヶ月、何年と過ごす可能性もある場所です。
少しでも懸念点があるのなら、「親はこう言っているし……」などと気にする前に、必ず確認するようにしましょう。

2. 所属している学校に伝える

学校によっては、フリースクールに通うことを出席日数としてカウントしています。
認められない場合もありますが、フリースクールが決まったら、担任の先生などを通じて所属する学校・学校長に伝えるようにしましょう。

 

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