2018/05/26 2018/06/18

子どもが笑って生きててくれるのが一番。【不登校生の保護者インタビュー 第2弾】

(左)西岡真知子 Riz交流スタッフ  (右)ぺいさん 不登校の子を持つママブロガー

不登校の子を持つ保護者の方に、我が子との向き合い方を伺う「不登校生の保護者インタビュー」第2弾。今回は、親子の日常を綴ったブログ「小4長女は不登校・小1次女は場面緘黙傾向~笑っていればそれでいい~」を運営している「ぺいさん」にお話を伺いました。

入学当初から給食が苦手

――まず、お子さんの年齢と状況を教えてください。

小学4年生と1年生の娘がいます。
下の子は学校に行っていますが、上の子は学校には行っていません。
その代わり、近所のフリースクールが週3日あいているので、行けるときに行ったりしています。

――お子さんが不登校になったのはいつごろなんですか?

長女はもともと敏感で繊細な性格で、学校が始まった時から「給食が嫌だ」とか言ってたんです。

それでも何とか登校していたんですが、1年生の12月頃になると行きたがらなくなりました。
遅刻することが増えて、お風呂場で泣いてしまったり、夜寝る前に不安な顔をするようになったり。
そして、朝、学校に行く時間になると泣くようになりました。

――行きたくない気持ちが強くなった理由はあったんですか?

結構偏食な子だったので、給食は大きかったみたいですね。
食べるのに時間がかかったりするとせかされることも多かったみたいで。
そういうのも、ストレスに感じちゃったのかな。

――給食の問題がクリアできてれば、大丈夫だったのでしょうか。
それとも他にも何か原因があったのでしょうか?

給食が一番だったと思うんですけど、絶対それだけじゃなくて。
担任の先生が少し厳しめの先生で、長女の性格と合わなかったみたいです。

2年生になって先生が変わって、図工とか算数の時間には行けるようになったんですよ。
1日1時間とか2時間とか。

でも、また急に行けなくなったんです。
その理由はわからないんですが、「給食」とか「先生」だけが、不登校になった原因ではないと思うんですよね。

――お友達はいたんですか?

お友達はすごくみんな仲良くて、学校に行ってない今でも普通に遊んだりしてますね。

――家で泣いてるお子さんを見てどう思いましたか?

お風呂場で泣くって普通じゃないと思うので、かわいそうだなって。
夫婦で学校に足を運んで、先生と話したりもしたんですけど、解決しませんでした。

――学校に行くように言わなかったんですか?

何回かそういうこともあって、何とか説得して連れて行くみたいなこともしたんです。
怒鳴ったりもしましたよ。
「なんで行けないの、みんな行ってるでしょ」とか「みんな嫌なことはあるんだよ」とか。

でも、やっぱりお風呂場で泣いてるし、その対応は違うのかなって。

――ご主人は、どうでしたか?

主人は最初すごく焦ってましたし、行かせたい気持ちが強かったと思いますね。
でも、学校と話し合っても娘の状況をわかってもらえない、と感じた時に、「学校は泣きながら行く場所ではないよ」って言いました。

――学校とお話しされて、解決が難しそうと感じた時、どうされましたか?

私はすぐ、行かなくていいじゃん、家にいれば、って。

――不安はなかったんですか?

その時はもう「不登校 ブログ」で検索して、どしんと構えてるお母さんのブログを見て、励まされました、すごく。
結構他にもいるんじゃんって。

――とても理解あるご両親ですね。

全然そんなことないですよ。
学校に行きたくない、となったのが早かったからですかね。
中学一年生とかだと、また違ったのかもしれません。

小学生なのに「行きたくない」とか「休みたい」とか、不安があるとか、
ちゃんと伝えてくれるので、その辺はすごいなあとは思いますね。

行かなくていい、と決めてから

――お子さんに「行かなくていいよ」と言ってから、ご自身の心境の変化はありましたか?

長女が不登校になって、一番大変で苦痛だったのは、学校への連絡でした。
毎日欠席の電話をしたり、電話が来ていた時期は、精神的に疲れました。

その後、学校に「電話が苦痛」とお話しして、メールでの連絡に変更してもらいました。
今は長女と担任の先生が交換日記をしていて、私からは連絡しなくてよくなったので、楽になりましたね。

――「行かなくていいよ」とお子さんに伝えてから、お子さんに変化はありましたか?

明るくなりました。
よく笑うようになって不安そうな顔はなくなりましたね。
学校に行かないといけない、っていう不安はあったんでしょうね。

当時は嫌だったこととかあんまり話してくれなくて、ただメソメソしてるだけでした。
あとになって、「先生が怖かった」とか「給食は絶対食べろって言われた」とか、話してくれるようになりました。

――不登校になって、困っていることはありますか?

学校に行かなくても娘は成長してるし、勉強も家でできるし、放課後はたまに学校に行ったりして、先生とコミュニケーションとったりできるし。

今現在困ってることはないですね。

――今お子さんは、どんなふうに過ごされているんですか?

普通に6時7時には起きて、進研ゼミとか、学校からくるプリントとか使って勉強はしてますね。
週末は主人が勉強を教えています。
あとはゲームしたり、好きなことしてますね。

――もし戻れるなら、学校に戻ってほしいという気持ちはありますか?

今は戻れないと思うんですよね。娘が「もう学校は死んでもいかない」って言ってるんで。
楽しく行けるなら、行ったらって感じですね。

場面緘黙(かんもく)傾向がある次女

――小学校1年生の妹さんは、学校に行っているんですか?

結構行ってます。
休むのは週1とか。幼稚園より楽しいみたい。

幼稚園はあんまり行きたがらなくて、結局退園しました。
それから小学校に行くまでの1年はお家で過ごしてました。

――どうして行きたくなかったんでしょうか?

まったくわからないです。
何が原因だったんですかね。やっぱり不安はあったみたいで、そのせいで1日中泣いてたり。

次女は場面緘黙(かんもく)傾向があって、学校では一切話さないんですね。
喋れないみたいなんです。

頷いたりもできないみたいなんで、ぬいぐるみを使って、「うん」とか「ううん」ってやって、先生とか友達とかとコミュニケーションをとってるみたいですね。

当時、私は場面緘黙(かんもく)っていう知識もなかったんで、
幼稚園で喋ってないことに対しても、「喋ればいいのに」とか言っちゃったんですよね。

――おうちではどんな感じなんですか?

めっちゃ喋ります。
帰ってくると爆発したかのように今日の出来事とかしゃべってくるし、結構なんでもしゃべってくれるんですよね。

――他のお母さんは結構悩んじゃうことが多い気がするのですが、ぺいさんは、受け入れるのが早いな、という感じがします。

悩んじゃいますよね。でも、私は結構昔からさばさばした性格なんで。

お母さんにも学校に行けない時期があった

――ご自身の学校生活はどうでしたか?

実は、私も学校生活は不安が大きかったですし、みんなの前での発表とか苦手だったし、いちいちドキドキしてました。
中学2年の時に一人の男子から嫌なことを言われた時にめまいがして、学校行けない時期があったんです。

その時、母に「ちょっと学校に行きたくないな」って言ったんです。
母は「わかった」と言って、目の前で学校に電話したんですね。

「娘が学校行きたくないって言ってるんで行きません」って。
私に学校に行きたくない理由も聞いてこなかったんです。

――ぺいさんの性格はお母さん譲りなんですかね。

私は娘に対してそこまで潔くはできないですよね。尊敬します、母を。

――母親として気を付けていることはありますか?

そんなにドシンとしてないし、イライラするし、不安にも当然なります。
ここ、書いといてくださいね。しっかりしていると思われるのも、あれなんで。

日によって感情も違うし、娘に向ける目も違うし、周りから何か言われてしまうとへこんじゃうし、娘にそれが向いちゃうし。
だから、なるべく否定的なことをいう人とは付き合わないようにしてます。

笑って生きててくれれば、一番いい

――お子さん達の状況について、周りの人に話をしますか?

ママ友や、近所の人にも隠さず話してますね。
私は、学校の懇談会にも普通に行くし、PTA役員もやりますし。
不登校を悪いことだとは、思ってないんです。

――ブログでも不登校のお子さんについて書かれていますよね。

もともと育児ブログで娘が生まれた時に立ち上げて、不登校になったから不登校ブログにしようと思ってタイトルを変えただけなんです。
ブログきっかけで、同じような状況のお母さんと会って話したり、娘を会わせて一緒に遊ばせたりしています。

娘は硬筆の習い事もやっているんですが、それもブログがきっかけでした。
習字の先生をやっている方が、ブログを見てくれて「娘さんに何かしたい」と言ってくださって、通信で硬筆を始めました。

――なんかすごく楽しそうな感じに見えます。

子育てしてて、やっぱり子どもが笑って生きててくれるのが一番なんで。
学校にいようが家にいようが笑ってくれればそれでいいなって思って。

楽しいです、人生。

しょうがないですからね、なってしまったものは。

「義務教育を終えてからの人生の方がはるかに長い」
不登校の子を持つ保護者の方へのメッセージ

――最後に、不登校のお子さんを持つ保護者の方へ何かメッセージをいただけますか?

一人で悩んじゃうと孤独だし、悶々としちゃうので、誰かとつながった方がいいと思います。

親の会に行くとかでもいいし、インスタでもいいし、ブログでもいいと思います。
自分が書くことはなくても、見ることはできるし、メッセージ送ってつながることもできる。

長い人生の中で、義務教育はたった9年間。
それが終わってからの人生の方がはるかに長いんだから、義務教育中に体や心を壊してまで学校に行くことはないと思います。

――温かいメッセージありがとうございます。

  本日は貴重なお話しを聴かせていただき、ありがとうございました。

[インタビュアー:西岡真知子/写真:吉中智哉]

◆ぺい
2人の子を持つママブロガー。
小学4年で不登校の長女と、小学1年生で場面緘黙(かんもく)傾向のある次女を持つ。
親子の日常を綴ったブログ「小4長女は不登校・小1次女は場面緘黙傾向~笑っていればそれでいい~」を運営。

編集後記

ペいさんは、どんな事も、にこやかに明るくお話しされるのが印象的でした。
お子さんの気持ちに寄り添うことを大切にしているのは、ペいさんご自身にも学校に行きたくない時期があったことも大きいのかも知れません。

様々な葛藤を抱えている、と仰っていましたが、「無理して登校しても、子どもが不幸になったら意味ないじゃん!」という姿勢と、「不登校は悪いことじゃない」という言葉に、母としての覚悟を感じました。

インタビューにあたり「写真撮っていいですか?」と尋ねると、「あ、全然大丈夫です!」と快諾していただきました。
そんな気兼ねのない人柄が素敵でした。

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